鼠径(太ももの付け根)にヘルニア(組織がはみ出す状態)ができること。
一般的には小腸が出ているケースが多いために「脱腸」と呼ばれています。
小児と成人では原因が異なり。小児の場合はほとんどが先天的で、成人の場合は重いものを持つことが多い方や立ち仕事をしている方、便秘や肥満の方などがなりやすいと言われています。主な原因は、加齢に伴って内臓を支えている筋肉・筋膜(筋肉を包む膜)が衰えることと考えられており、40歳以上の男性は特に注意が必要です。また、若い女性でもなる方がいます。
腫れは立っている時やお腹に力を入れた時に気付きやすく、横になると膨らまないことがあります。
放置していると腸閉塞を起こしたり、腸が腐って腸を切除するリスクが生じたりしますので治療をした方がいいでしょう。
原因が違うため小児と成人では治療法が異なります。
成人の場合は、専用のメッシュシートで補強してヘルニアが生じる「メッシュ法」が傷口が小さくて済み、術後の痛みや違和感が出にくく、再発のリスクも低いと言われています。
お腹に小さな穴をあけ、カメラや器具を挿入して行う腹腔鏡手術も可能です。