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肝炎

肝炎とは?

肝臓に炎症が起きた状態のことを「肝炎」と言います。一般的には肝炎ウイルスに感染することによって起こります。
A型、B型、C型、D型、E型の5種類存在しますが、日本で多く見られるのは血液を介して感染するB型とC型です。

●B型肝炎
B型肝炎ウイルスに感染した母親からの母子感染、性交渉、入れ墨時の針や覚せい剤の注射の使い回しなどによって感染します。
感染時期によって経過は異なりますが、成人した後に感染した場合は急性の肝障害が起こる「急性肝炎」が起こります。
ごく稀に急性肝炎が悪化して「劇症肝炎」となり、死亡するケースもあります。
母子感染の場合は症状がほとんどですが、一部の方は「慢性肝炎」となり、「肝硬変」や「肝がん」になることもあります。

●C型肝炎
多くが輸血や血液製剤の使用による感染です。消毒していない器具によるピアスの孔あけや入れ墨にも感染リスクがあります。
感染しても気付かずに放置されやすく、「急性肝炎」から「慢性肝炎」に進行し、「肝硬変」や「肝がん」になることもあります。

肝炎が疑われる症状

□ 発熱、だるさ、頭痛、吐き気などの風邪に似た症状が出る □ 黄疸が見られる

※肝臓は「沈黙の臓器」と呼ばれるほど、異常があっても症状が出にくい臓器です。
症状がなくても定期的に血液検査を受けるといいでしょう。

肝炎の治療法

A型肝炎

A型肝炎は特有の治療法はなく、急性期には入院し、安静にして自然治癒を待ちます。劇症化や肝外症状が現れた場合は、それに応じた治療が行われます。食欲がなく経口摂取不能な場合は、ブドウ糖、ビタミンなどの輸液が行われます。

B型肝炎

B型急性肝炎

急性肝炎は一般に抗ウイルス療法は必要なく自然にHBVが排除されるのを待ちます。
食欲低下などの症状がある場合は栄養補給のため点滴なども行います。

B型慢性肝炎

B型慢性肝炎の持続感染しているHBVは身体から完全排除することは出来ないので、HBVの増殖を抑えることが目標となってきます。
治療法としては抗ウイルス療法、肝庇護療法、免疫賦活療法があります。

HBVに対する抗ウイルス薬

インターフェロン(注射薬)と核酸アナログ製剤(内服薬)の2剤に大きく分けられます。

●インターフェロン療法
慢性肝炎の状態にある方が治療の対象になります。インターフェロン療法が効果的に働けば、投与を中止してもそのままHBVは増殖せず肝炎は鎮静化します。しかし効果が現れなかったり、投与を中止するとHBVがまた増えてしまい状態が悪くなることも多く、成功率は30-40%と言われています。

副作用
・治療開始後、38度を超える高熱、全身倦怠感、関節痛、筋肉痛
・白血球、赤血球、血小板の低下
・糖尿病や膠原病を患っていると症状が悪化することがある
・まれに間質性肺炎になることがある
・うつ病になることがある
・眼底出血、脱毛、タンパク尿などが出現することがある

●核酸アナログ製剤
直接、薬の力でHBVの増殖を抑えて肝炎を鎮静化させます。しかしこの錠剤は内服を中止するとほとんど再燃しますのでかならず自己判断で中止してはいけません。
自己中止して、肝炎の急性増悪を起こし、 最悪の場合肝不全で死に至る場合があります。

●肝庇護療法
肝炎を抑える目的で肝庇護療法を行うことがありますがウイルス量は減少することはなく、B型肝炎特有の急激な肝障害の急性増悪には肝庇護剤はあまり有効ではありません。

C型肝炎

●インターフェロン療法
インターフェロン療法は、血中ウイルス量が多い患者さんは効きにくく、少ない患者さんは効きやすく、日本人では感染者の70%を占める1型(ほとんどが1b型)は効きが悪く、2型は効きがよいことがわかっています。また、この治療は肝炎のタイプによって他の薬と併用することで完治率が違います。

●インターフェロンフリーの治療
2014年9月には飲み薬だけの治療薬がわが国でも使えるようになりました。1b型の難治例の患者さんでも95%以上の人でウイルスを体内からなくすことが可能となっていますが再燃、状態悪化を防ぐために引き続き経過観察を受けることが重要です。
また、これらの最新の治療法を受けられるのは、慢性肝炎と初期の肝硬変(代償性肝硬変)の患者さんに限られており、肝臓の障害が高度で低アルブミン血症や腹水、肝性脳症などの症状を伴う非代償性肝硬変の患者さんには現在のところ投与することができません。

●肝庇護療法
HCVを排除できない患者さんには、肝がんの発生を予防する目的でインターフェロンを少量長期間用いる方法などにより肝機能を正常に保ち、肝炎の進行を防止します。

肝炎の予防法

感染経路を避けることが大切です。B型肝炎、C型肝炎は血液で感染するため、カミソリや歯ブラシの共有は避け、感染者との性交渉にはコンドームを使用してください。感染が認められたら、周囲にうつらないよう注意してください。また、B型肝炎の場合はお母さんが感染していることがわかれば、ワクチンを投与することで母子感染を防ぐことも可能です。

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